怜悧な弁護士は契約妻を一途な愛で奪い取る~甘濡一夜から始まる年の差婚~
あのとき、優月の前では世間からのバッシングなんて気にしていないと言ったが、俺も血の通った人間だ。中には人格すら否定されるような誹謗中傷もあり、さすがにそれには心を痛めた。
それでもなんとか耐えて自分の仕事を全うするため奮闘していた。そんなときに言われた優月の言葉に救われるような気がした。
「あの頃から優月は弁護士である俺に憧れてくれたようだけど、俺はきみのことが好きになった」
「えっ」
「この子が俺の彼女になって、そばにいてくれたら幸せだろうなと思った」
さらりと飛び出た自分の想いは、口にすると意外にもすらすらと出てきて、今まで伝えることをためらっていたのが馬鹿らしくなった。
メリットのための愛のない結婚なんて大嘘だ。俺はずっと優月が好きで、彼女が欲しくてたまらなかった。
気が付くと俺は優月を引き寄せ、その体を自分の腕におさめていた。そのままぎゅっと抱き締める。
「俺は、優月を愛してる」
彼女の耳元で告げると、ピクリと体が反応したのがわかった。抱き締める腕の力をいっそう強める。
「お互いのメリットのための結婚なんてただの理由にしか過ぎない。本当はずっと優月を俺だけのものにしたかった」