怜悧な弁護士は契約妻を一途な愛で奪い取る~甘濡一夜から始まる年の差婚~


「……悠正さん」


 優月の声が弱々しく俺の名前を呼んだ。

 たぶん今ものすごく動揺しているのだろう。それはわかっている。でも、俺の想いをどうか受け取ってほしい。


「――ごめんなさい」


 けれど、優月の両手が俺の胸をそっと押し返した。


「ごめんなさい。私……」


 俯いたままそう答えた優月が俺の腕の拘束を解いて離れていく。ソファから立ち上がると背中を向け、そのまま逃げるようにリビングを去ってしまった。

 俺はぽつんとその場に取り残される。


 もしかして、拒絶された……?


「ははっ。かっこわるっ」


 思わず乾いた笑いが漏れてしまう。

 どうやら俺は優月に振られたらしい。


「言わなきゃよかった」


 ぽつりと零れた俺の声がリビングに虚しく響いた。



 
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