怜悧な弁護士は契約妻を一途な愛で奪い取る~甘濡一夜から始まる年の差婚~
隠岐先生は私の言葉に返事をすることなく、背を向けたまま軽く上げた右手を私に向けてひらひらと振り、共有スペースを後にした。
数日後、その裁判は隠岐先生側が見事に勝訴。無実が確定された。
そして、私にとって隠岐先生は、幼い頃に父の無実を証明してくれた弁護士さんと同じように憧れの存在になったのだ。
あれから約三年が経ち、まさか隠岐先生と結婚をして夫婦になるとは思わなかった。この事実を私はいまだに信じられないでいる……。