花嫁も大聖女も、謹んでお断り申し上げます!
懐かしみながら紡がれた言葉から、きっと面倒見の良い人だったんだろうなとエミリーは胸を熱くさせたが、女好きだと思い込んでいるレオン王子の血縁者だと聞かされた途端、なんとも言えない気持ちになった。
「そう、レオン王子の。……曽祖母は素敵な方だったのね」
「あぁそう言えば、王子様にはまだ会ってなかったんだったね」
「な、なんで知ってるのよ」
自分の反応にオレリアが楽しそうに「ククッ」と喉を鳴らす。
もしかして花嫁にと言われたことまで知っているのではとドキリとするも、オレリアはそれ以上王子の話には触れなかった。
「とにかく回復すれば元の姿に戻るから、それまでの辛抱だよ。……まぁ可愛いからそのままでも良いんだけど」
私は嫌よとしかめっ面をしたエミリーに対してオレリアは微笑みながら足を組み、膝の上で指も組む。
「さて、現状について話しておこうか。……いや待って、その前に何が有ったのか教えておくれ」
真剣に求められ、エミリーは「わかったわ」と頷く。
マルシェで久しぶりの再会後、薬師クラスも大聖樹の見学ができることになり見に行ったという所から順を追って話し出す。