花嫁も大聖女も、謹んでお断り申し上げます!
「あぁエミリー」とオレリアが顔をしわくちゃにさせエミリーを抱きしめる。
「怖かっただろうに、なんて優しくて可愛い子だ」と先ほど同様、頭を撫でまわされ、エミリーはオレリアの腕の中で「いちいち抱きつかなくていいから」と遠い目をした。
ニコニコと微笑ましげにエミリーを見つめていたアデルだったが、窓へと視線をむけてゆっくりと歩み寄っていく。
窓を押し開けると鳥が一羽室内に飛び込んできた。
オレリアを再び両手で押し返してから、なんの鳥かしらとエミリーは目を凝らす。
やがてそれは生きている鳥ではなく、鳥型の魔導具だと気がついた。
ベッドわきに立ったアデルの手から、オレリアの手へと鳥形の魔導具はぴょんと鳥らしく跳ねて移動する。
オレリアが鳥の背中にもう片方の手をかざすと魔力に反応してサインのような文字が浮かび上がった。
「私オレリア・リングハットがここに受理する」と厳かに呟くと、やがて鳥は光に包まれ、手紙へと姿を変えた。
「魔導具って本当に便利ね」としみじみ呟いたエミリーに、オレリアが「これも私の発明品さ。さすがだろう?」とドヤ顔をする。