花嫁も大聖女も、謹んでお断り申し上げます!

自分のせいで爵位剥奪されてしまったら、両親に合わせる顔がない。

一日でも早く元気になって元の姿を取り戻し、両親に会いに行かなくちゃと、エミリーはベッドの上を四つん這いで移動し、傍にあるサイドテーブルに置かれてある土兎クッキーに手を伸ばし、もりもり食べ始めた。

封を切って、テドからの手紙の読み始めたオレリアは「おやおや」と楽しそうに表情を輝かせた。

その様子をクッキーを両手で一枚ずつ持ってもぐもぐ食べながら見つめていたエミリーは、裏庭の彼とオレリアのやり取りをふと思い出し、目を見開く。

確かあの時、裏庭の彼は『ここ最近、頻繁に手紙でのやり取りが続いていたのに、なぜエミリーがエトリックスクールに入学したことを教えてくれなかった』と怒っていた。

そうオレリアは彼とも手紙のやり取りをしているのだ。

エミリーは口の中に溜め込んだクッキーをごくりと飲み込み、「ねぇ、オレリア」とぎこちなく話しかけた。

ちらりと目線だけを寄越され、エミリーは口籠る。

「美麗のあの彼から手紙は来た? 私のことについてなにか書いてなかった?」と聞くのは、さすがに恥ずかしい。

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