花嫁も大聖女も、謹んでお断り申し上げます!
「特別な才能だなんて、こんな子供に何ができるっていうんだ。エトリックスクールで学び資格も取った俺だって、見習いにしてもらうだけでも大変だったのに」
「そうかい。仲間として認めないかい。なら回復薬を作って見せておやり」
オレリアは呆れたようにため息をついてから、エミリーへと真っ直ぐ視線を向ける。
エミリーはこくりと頷いて、先ほど掴み損ねた薬草をテキパキと手に取る。
ただそれだけで、「迷いなく回復薬用の薬草を選んだぞ」とどこかから感心するような声が上がった。
そのままエミリーは調合室へ。アデルがどこからか持ってきてくれた踏み台に乗って、屋敷内でしたのと同じように調合を始める。
三歳児とは思えない手際の良さに、次第に大人たちの視線は釘付けになっていく。
光の波動を使い攪拌する直前、アデルがエミリーに「うんと手加減しなさいって。できれば五級品が好ましいそうです」と耳打ちをする。
確かに三歳児が天上級品なんて完成させたら大騒ぎになると、エミリーはアデルへ頷き返す。
けれど、今まで感覚で生成してきたエミリーにとって、意識して等級を合わせるというのは初めての経験だ。