花嫁も大聖女も、謹んでお断り申し上げます!
堂々とそう宣言し調合室を出ていくダリウスをちらりと横目で見て、こんな人だったなんて幻滅だわとエミリーは苦い顔をした。
三歳児となって一ヶ月が経てば、次第に体にも慣れ、立ち振る舞い方も分かってくる。
『回復薬天上級品、毒消し天上級品、それぞれ五本ずつ』
朝手渡された注文書に書かれてあった品を難なく生成し終えたエミリーは、余った薬草を返すべくアデルと共に屋敷を出て、オレリア商会へと向かう。
店先を掃除していた見習いの男性に「エミリーちゃん、こんにちは」と笑いかけられ、「こんにちは」とエミリーも笑顔で応える。
ちょうど通りかかったパン屋の女主人も「エミリーちゃん、おはよう。偉いね、お手伝いかい?」とエミリーが持っている小さなカゴに薬草が入っているのを見て取り、感心する。
「そうだ、これをあげよう」と色とりどりの飴玉が入った小袋をもらい、エミリーは「ありがとう!」とにっこり笑った。
店内へ入れば、受け付けで接客中だったアルフォンがエミリーに手を振る。
それに気付いた客がエミリーをちらりと見て「可愛い子だね」とアルフォンに話しかけるのが聞こえてくる。