花嫁も大聖女も、謹んでお断り申し上げます!
「もちろん断ったわ! 私が目指しているのは薬師だもの」
弟たちの入学資金や家計の足しになれたらとエトリックスクールの入学を考えるようになって、エミリーが最初に相談したのがオレリアだった。
それは気軽に口にしたものだったが、オレリアはエミリーに強く入学を勧め、「かかる諸費用を全て私が支払おう」とまで言い出した。
「脇目もふらず薬師になるべく勉学に励むこと。そして、卒業後はしばらく私の元で働くこと」とふたつの条件を付けられたが、名の通ったオレリアの店で働けるなら逆にエミリーにはありがたい話。
エトリックスクールで学ぶことに関する一番の問題がお金だったため、その申し出にすぐさま飛びついたのだった。
聖女の話を受けたら約束を違えたことになってしまう。懸命に否定するエミリーに対してオレリアが当然というように頷いた。
しかし、フィデルだけが目を輝かせて、その事実に食いつく。
「確かにエミリーの魔力は強い。素質があるのだから、聖女を目指してみても良いんじゃないか? 上手くいったら大聖女になれるかもしれない」
「だっ、大聖女ですって!?」