花嫁も大聖女も、謹んでお断り申し上げます!


「あんなに商品が並んでいたのに、もう完売? さすがね」

「何を言ってるんだい。そっちの方が数分早く完売しているじゃないか」


オレリアに指摘され、エミリーはそうだったわと改めてフィデルへ視線を移動させる。

すると、いつの間にか眼鏡の男性が戻ってきていて、フィデルと何やら話し込んでいた。

そんなふたりに「捕まえられたかい?」とオレリアが問いかける。

眼鏡の男性が首を横に振って答え、オレリアは表情を厳しくさせた。


「すばしっこいやつだ。まぁ、今日ここでお前さんと会えて良かったかもしれないね。卒業までの間、エミリーの周辺を気にしておいて欲しい」

「あぁ。もちろんそうするつもりだ」

「ねぇ! そろそろ私にも分かるように説明してくれないかしら。色々怖いわ」


たまらずエミリーが会話に割って入る。ふたりはエミリーを見てから意思疎通するかのように顔を見合わせて、訴えを聞き流した。


「それから、親玉に会うようなことがあったら、私の愛弟子に手を出したらただじゃおかないと忠告しておいておくれ」

「わかった」


完全に会話から締め出されたエミリーは「ねぇってば!」と怒りの声をあげる。そして、オレリアは自分の店の女性従業員に指示を出す。

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