俺が好きなのは、世界一可愛い君
……良かった。



俺がそれを聞く前に、もう帰ろっかっなんて言われては計画が台無しだからだ。



「その事なんだけど、昼飯。俺んちに食べに来ない? 何か作るよ」



昨日1日、自分をアピールするために何が出きるかと考えた結果だ。



料理が出きる男子は、ポイントが高いのではと勝手に思っているからだ。



そこで、俺は今更すぎる、重大なミスを犯したことに気がついた。



自分しかいない家に、付き合ってすらいない異性を誘う。



それってどうなんだろうか……



俺は海歌ちゃんだから家に呼んだし、そこに疚しい気持ちは微塵もない。



だが、急に誘われた側は何を思う?



海歌ちゃんに軽い男だと思われたかも……



でも、一度放った言葉を回収することなど誰にも出来ない。

< 103 / 108 >

この作品をシェア

pagetop