俺が好きなのは、世界一可愛い君
怜ちゃんとこいつら、どちらも無駄に容姿が整っているだけあって、一方にでも惚れられては困ると言う理由だけで、こいつらには怜ちゃんのことを話してはいない。



隠し事をしているという罪悪感もあって、その話題にはふれないようにしていた。



さもなんでもないことのように、いつもの軽さでラーメンを頬張りながら光は訊ねてきたが、俺は動揺を隠しきれず……カレーうどんを分かりやすく口にいれたままむせた。



その話題を振ってくるなら光からだと、何度もシミュレーションしていたにも関わらず、俺はむせてしまった。



唐突すぎるだろと、心のなかで愚痴って見ても、もう後の祭り。



案の定、光は俺を見て、ニヨニヨと笑っていた。



どう弁解したものかと、必死になって頭を巡らせていると、
「もう分かったからいいよ~(笑) で? 相手は?」
光はさらに問い詰めてくる。



どうしても言いたくない俺がとった行動。



それは黙秘。

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