俺が好きなのは、世界一可愛い君
もう僕とは会いたくないのかと思い、落ち込んでいると、そうじゃないとわかりホッとした。



「おばさんもう退院するじゃない」



と、無意識のように、怜ちゃんがこぼしたからだ。



確かにお母さんの退院はもうすぐそこだ。



「そうだけど……折角友達になったんだから、また会いに来るよ。僕の家のすぐそこだし。僕はまた怜ちゃんにあいたい。」



怜ちゃんの言葉をうまくくみ取れず、僕は窓から見える家を指差しながら、ただそう口にした。



「友……達?」



ひどく驚いた顔で、消え入りそうな声で、呟くように怜ちゃんは僕にそう尋ねた。



急に訪れた沈黙に、僕はただ困惑した。



怜ちゃんの質問の意図がつかめず、さらに数十秒の沈黙が流れた。

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