俺が好きなのは､世界一可愛い君

「楓……昨日はごめん｡ところで、ちょうど怜香が良くなった頃｡　無料であたしたちのおばあちゃんの所に行きたくはない？」



俺のもとへたどり着いた早乙女は、なんの脈絡もなく､突如そう語りかけてくる。



俺は早乙女の母親らしき人に会釈してから、１番聞きたいことを尋ねる。



「何でその事を知ってるの？」



早乙女は、なぜか居心地の悪そうな顔をしたあと､すぐに答えた。



「唯愛のお父さんが一人っ子で、お母さんが２人姉妹で、従姉妹が怜香しかいないの。だからか知らないけど、お節介なおばあちゃんが怜香がくると､すぐ電話寄越してきて……楓、怜香のとこに行きたいんだって知ってるから。」




「ホントにそれだけで……今度はこの前みたいなことしないよ」



「そんなこと疑ってるんじゃないよ。それよりどうゆうこと？」



「仕方ないこね、私が話すわ」