俺が好きなのは、世界一可愛い君

怜ちゃんの家族

ガラガラガラと音をたてて扉が開く。



昼の日差しが目に眩しく写った。



「着いた」



そう、着いた。



早乙女の母親の真愛(まな)さんと、怜ちゃんのママさんの実家に。



真愛さんが先を行き、インターフォンを押すと、中から優しそうなおばあちゃんが出てきた。



「あらまぁ。真愛、どちら様?」

「あっ俺は若菜 楓といいます。今日は……」

「あっもしかして唯愛ちゃんの彼氏さん!? どうぞ上がってちょうだい。どれくらい泊まっていく予定なの? あぁ忙しい。それじゃあ私買い物に行ってくるわね。」



このおばあちゃんは相当せっかちな人のようだ。



しかもあろうことか、俺を早乙女の彼氏だと思っている。

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