幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
 でも、一目でわかるほどひどい顔してるってことか。
 あとで鏡を見直さなきゃ。

「いえ、少し寝不足なだけです」
「そう。彼と喧嘩でもしたの?」
「喧嘩したくても、当の相手がいないので」

 ふと璃音の顔が浮かんだけれど、すぐに打ち消した。
 あれは彼氏じゃない。

 わたしの言葉に、高柳先生はちょっと驚いた顔を見せた。
「へえ。君の回りの男性は見る目がないんだな」
「……いえ、そんな」
 話はそこで途切れ、先生は書類に目を移した。

 ――見る目がないんだな。
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