幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
「何言ってんの。そういうことじゃないでしょ? あんな簡単な約束も守れないんだったら、やっぱり同居なんてできないから。明日、鈴木さんにそう言うよ。どこか他を探してくださいって」
わたしの剣幕に驚いた璃音は、大きな瞳をさらに大きくして、わたしをじっと見た。
「まじ?」
眼力に圧倒されそうになりながらも、わたしは答えた。
「うん。だらしない人とは、たとえ1分だって一緒にいたくない」
わたしの言葉に、璃音は、かまってくれない飼い主を振り向かせようとしている仔犬みたいな切なげな顔をした。
見えないしっぽを振って、じっとこっちを見つめてくる。
ダメダメ。
こんな表情に絆されちゃ。
「これからはちゃんと自分でするよ」
璃音はそう言うと、こっちが怯んでしまいそうなほど、まっすぐわたしを見つめてくる。
「だから、出て行けなんて言わないでよ」