幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
 やだ。
 わたし、なんで璃音のことばっか考えてるんだろう。

 憧れの高柳先生とこんな素敵な店で差し向かいなのに。

「さて、時間が許せばだけど、もう一軒付き合ってくれると嬉しいんだが」

 先生はわたしの背中をポンと叩くと、立ち上がった。

 わたしはちらっと腕時計に目をやる。

 20時半。

 まだ大丈夫かな。
 璃音はもう帰ってるかも知れないけど。

「まだ……大丈夫ですけど」

「良かった。もう少し、話したいと思っていたんだ。その、プライベートなことで」

 えっ?
 プライベートって?

 まさか……予想が当たった?
 
「お供させていただきます」

 わたしがそう答えると、先生は優しく微笑んだ。
 
 それから、わたしたちはその店からほど近い、先生の行きつけのバーに移動した。
 
< 93 / 150 >

この作品をシェア

pagetop