sugar spot
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研修期間が終わった翌週の月曜日。
「……げ。」
全員の配属通知が終わり、部署ごとに集まって今後の予定や連絡事項を聞く流れになって。
指示された小会議室へ行くと、先に座っていた男と目が合った。
座って何やら資料を確認していたそいつは、私を一瞥して舌打ちをした後、再び視線を机へと落とす。
「(……え、2人だけ?)」
沈黙の続く空間の中で私は誰に問う訳でもなくそう心で呟き、そして、オフィス家具を扱う営業部隊への配属は私とこの男だけだったのだと知った。
自分の配属で喜びが爆発してしまって、あまり確認していなかった。
_____"確認しないように"していた。
入り口でまごつく私を不審に思ったのか、再び顔を上げた男は無表情に怪訝さを乗せて、
「…何突っ立ってんの?」
と、冷静に絶妙に腹の立つトーンで問いかけてくる。
"あの時"から視界に入らないよう
自然と避けてきた男を
久しぶりに見つめてしまっていたら、
「なんだよ。」
「は?何も無いし。」
顔を歪めてそう話しかけてくる男に、
負けないくらい"嫌な感じ"で返してやった。
「唯一の同期が、お前か。」
「こっちの台詞なんですけど?」
頬杖をついて事実を確認し、
勝手に嘆く男を殴りたくなる。
____だけどそれを聞いた時、
安堵にも似た気持ちを知った。
もう、これで良い。
この男とは、もうこの距離で、
憎まれ口を叩いていた方がずっと楽だ。
こいつは、
私に対する態度が、いつもこう。
"何を機に"、なのか思い当たる節は無い。
だって初めて出会った時から
このいけすかない感じだった。
あの時、突き放されたことを思い出したら
自ずと痛んだりする心臓に、苛ついてしまうから。
"いつから"なのかは、考えるのをやめた。
もう、この男のことで
これ以上、感情が揺れるのは懲り懲りだ。