ツインレイ⋅⋅⋅唯一無二
(10)泣き叫ぶ

泣き続け、叫び、暴れる舞桜に
俺は、看護師さんと
必死で止める。

お義父さんは、そんな舞桜を
唖然と見ていた。

目が覚めた舞桜に
お義父さんが俺と美桜の話しを
したらしい。

「どうして?」
「なぜなの?」
「どうして、美桜なの」
「許さない、絶対に許さない」
「絶対に別れないから!!」
「私を捨てたら死ぬから!!!」
何を言ってるかわからない言葉もあったが
今は、鎮静剤で眠っている。

俺は、眠った舞桜の涙を拭きながら
「ごめん。ごめんな。」
と、何度も言った。

お義母さんが病室に入ってきて
室内がぐちゃぐちゃで
お義父さんが呆然としているのを見て
驚いていた。

「何があったの?」
と、訊ねるお義母さん。
誰も口を開かない

暫くして
「おれ、俺が、話したんだ。
舞桜に美桜との事を
そしたら暴れだして。」
「どうして?どうして、今、話したの?」
「どうして?と言われても
早いほうが良いと。」
「赤ちゃんを失ったばかりなのよ。」
「そうだが。裏切られていたのだから
早く別れた方が良いと。」
「どうして········」
と、お義母さんは、頭を垂れた。

「あなたは、帰って下さい。」
と、お義母さんがお義父に言い
お義父さんは帰って行った。

俺は、お義母さんから
「慶さんも一度帰って着替えて来なさい。
それから、舞桜の着替えをお願い。」
と、言われて俺も病院を後にして
タクシーに乗り
マンションに戻る。

美桜に連絡と思い携帯を探すが
みつからない
舞桜が暴れた時に
どこかに·····

仕方ないと思い
マンションに着いて
シャワーを浴びて
着替えをして
舞桜の着替えを鞄に詰め込む。

タオルやバスタオル
後、化粧品類も詰める。
正直、何がいるのかわからないが。

美桜·····と、思うが
首を振り
再び病院へと向かう。

途中で、お義母さんと二人分の
弁当やお茶を買って病院へと戻った。

「ありがとう。
  食べましょうか?」
お義母さんと二人で食べるが
二人とも食欲もなく
あまり食べれなかった。
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