ツインレイ⋅⋅⋅唯一無二
(12)お義母さん

「美桜と話したの。
あなた達は、本当にあのとき
初めてあったの?」
美桜と話したと言う義母にびっくり
しながら。
「はい。初めて会いました。」
と、答えると
「そうなの。
美桜が云ってる事は本当なのね。
私には、理解出来なくて。
私の娘なのに。
今は、舞桜が大事。
いや、昔から私達夫婦は、
舞桜ばかりだった。
自分は、二人を平等に接していると
思っていたけど。
あの人が舞桜ばかりなら
私が美桜の味方になれば良いだけの
話なのに
私は、それをしなかった。
今回も。」
お義母さんの話を聞きながら
俺は、口を挟まなかった。
「あなた···慶さんは、
舞桜と離婚して
美桜と一緒になりたいのね。」
「はい。」
「今の現状を見ても変わらないのね。」
「はい。でも、直ぐには無理だと
 思っています。」
「実は、舞桜からきいていたの。
あなたには、結婚する気が無かったと。
舞桜とは、同期で仲は良かったけど
恋愛感情は無かったと。
お義父さんが舞桜可愛さで
あなたにお願いしたのね。」
と、言われて
「告白をされた時には、
友達でいようと、断りました。
だけど、何度も何度も
告白してくれる舞桜に
こんなに愛してくれるならと
思ったのは事実です。
付き合い始めると
何事も一所懸命な舞桜を好きに
なっていました。
ですが、結婚は別です。
もう少し、お互いを見て
と、思っていた時に
お義父さんが私の課の課長と
知り合いだったらしく
課長を通して話がありました。
『十川は、良いやつだ。
十川の娘さんて市民課にいる子だろ?
いいじゃないか』と、言われて
周りも知ることになり
周りからも言われて
そうだな、うまくいくよな。
と、思ったのです。
焦がれる程の愛情ではありませんが
お互いを大事に大切にして来た
と、思っています。
ですが·······」
と、頭を垂らす·····
「美桜に出会った···と。
あの子が、帰ってこなければ
「いえ。いつか、いつの日か
自分の気持に気づいたと思います。
ですが、どうして、お義父さんも
お義母さんも美桜さんを嫌うのですか?
二人の正真正銘 お子さんなんですよね?」
「私が産んだ子よ。
それは、間違いないの。
だけど···
 どうしてなのか···· 
    わからない·······」
お義母さんは、
そのまま黙りこんでしまい
俺は、二人分のゴミを捨てて
舞桜の病室へと戻った。
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