ツインレイ⋅⋅⋅唯一無二
(23)話し合い

1️⃣


家族で話し合った。

幹夫と桜
舞桜と慶

父・幹夫をまだ、美桜を悪く言っていたが
「もう、止めて!!
本当に、私もバカだったけど
お父さんは、異常だよ。
枠を超えすぎてる。
お母さん、本当の事を言って。
何かあるのでしょ?
私はともかく
慶も巻き込まれたんだよ。
慶は、もう上には
昇給はないと言われたんだよ。
酷いじゃない。」
と、舞桜が言うと
慶は、
「自分の事は、構いません。
ですが、本当に理由があるなら
教えて頂けませんか?」
と、言った。

どのくらい······
静まりかえる時間だっただろうか

先に舞桜が口を開いて
「今、報告しておくね。
美桜の代理の中津先生から
私の口座に支払いがあった。
受け取りの書類に署名して
中津先生に送付したよ。
私は、美桜にそれ以上に酷い事を
したと思っているの。
だからではないけど
慶とは離婚します。」
と、言うと
「えっ?」
「舞桜?」
と、慶とお母さん。

父・幹夫は、下を向いたまま
何も言わなかった。

「ごめんね、慶。
結婚に悩んでいたあなたを
お父さんが回りから固めてしまって。
でもね。私は慶といれて
慶と結婚できて
本当に嬉しかった。

本当に幸せだった。

入院から慶が献身的に
支えてくれて、優しくしてくれて
正直、このまま·····
と、自分勝手な事も考えたの。

でもね·····
慶が携帯を見ながら
携帯の画面を触りながら
泣いている姿を何度も見たの。

見なかった事にしようと
何度も何度も考えた。

だけど······

私は、私だけを愛して欲しいの
それに、誰かに我慢をさせての
生活なんて、寂しいじゃない。
情けないじゃない。

携帯は、美桜なんでしょ?」
と、言われて
「連絡は、つかないんだ。
携帯を変えてるみたいで。

前の少しだけのやり取りと
隠し撮りした彼女の寝顔。

舞桜、幸せにできなくてごめん。
本当にごめん。

それから、離婚を決めてくれて
ありがとう。
舞桜には、幸せになって欲しい。」
と、慶は頭を下げた。

「連絡とれてないの?」
と、訊ねる舞桜
「うん。お母さんに舞桜が
目を覚まして俺を呼んでいると
言われた日から·····ずっと。
多分、舞桜に迷惑かけないように
俺と連絡とれないように
携帯を変えたんだろう。

どこにいるかもわからない
まして、俺を受け入れてくれるかも
わからない。
呆れてるだろうしね。」
と、寂しそうに言う慶に
「しっかりしなさいよ。
私がやっと決別する気になったんだから。
でも、いつも美桜は、
人の事を優先するんだよね。

自分が大事なのに。
見つけ出して、幸せにしてあげて。

それと、涼叔母さんと
祖父母に結婚のお祝いをもらっていたのに
話さなくてごめんね。
話すときに美桜の事を話さないと
いけないから
慶に嫌われたくなくて
言えなかった。
勝手だよね。
本当にごめん。」
と、頭を下げる舞桜に
「涼さんに言われた時には、
びっくりしたけど
涼さんにもきちんとお詫びしたから
大丈夫だよ。」
「本当に、ごめんね。巻き込んで。」
と、舞桜は言いながら
久しぶりに慶とこんなに話したなぁ
と思っていた。
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