ツインレイ⋅⋅⋅唯一無二
(6)姉が病院へ

そんなとき
「美桜。
舞桜が病院に運ばれたの。」
と、母から電話があった。

私は、急ぎ病院へ向かう

ベッドの上の姉は
顔色も悪くて点滴をされていた。

まだ、意識は戻ってない。

母から
「舞桜、妊娠していたの。
やっと出来たと喜んでいたのに。
でも、赤ちゃんの心音がはっきり
してなくて
はっきりしたら、慶さんに
話すつもりだったの。」
と、言うと
「俺が行けないんです。」
と、いつのまにか来ていた
慶さんが······

母が、
「どういう事?」
と、訊ねると
慶さんは、ちらりと私を見て
「実は、舞桜に
   離婚して欲しいと。」

「「えっ?」」
母も私も驚きを隠せずに。

「実は、好きな人が出来て
その事を話して·······いたら
舞桜が、急にお腹がいたいと。
すみません······知らなくて。」
と、頭を下げる慶さんに
「知らなかったのだから·····
と、母が言おうとした時

“ドガッ”
音と共に慶さんが倒れた

そこには般若のような顔をした
父が肩で息をしながら
立っていた。

「慶さん!!」
と、慶さんの横に跪きハンカチを
渡すと
慶さんは、首を横にふる。
「あなた!!
いきなり、殴らなくても」
と、言う母に
「出ていけ!!」
と、父は慶さんに言い
私の方に向いてから
「お前も出ていけ。
そして二度と十川家の敷居をまたぐな。」
「あなた!!」
と、母が父に詰め寄るが
「母さん。
私、二度と十川の家には行かない。
だけど、おじいちゃん達の家は
涼ちゃんと話すから。
十川から籍も抜きましょうか?」
と、両親に向けて言うと
母は、涙を流して首を振り
父は、私に憎しみの顔を向けた。

どうして、ここまで·····とも思うが
もう·····諦めていた。
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