りんじん彼ジョ。~隣のお姉さんに襲われました~大人女子×専門学生
あんな女。ケーコさんなんて、痛い目に合ってしまえばいいんだ。
「女ってマジで馬鹿ばっか」
そんな女が好きな俺も馬鹿だけど。
独り言の様に小さな溜め息を吐いた。
「……男の方が馬鹿」
「は?笹沼、起きてんのかよ」
まさか返事があると思っていなくて、驚いて後ろに視線を下ろす。
「見栄っ張りで、自分勝手で」
そう口にする笹沼は真っ赤な顔をして、目を瞑ったまま。
「意気地無しで、ばぁっかみたい……」
続けられる笹沼の声のトーンが、徐々に小さくなって。それと共に規則正しい息が聞こえてきた。
なんだ、半分寝言かよ。
――やけに飲んでたけど
笹沼を連れて来た時の店長の言葉。
それと、コイツがリクにシカトされても必死に笑っていた事を思い出す。
「はぁ、面倒くせーけど。お持ち帰りしてやるか」
背中に笹沼を背負ったまま、街灯と月明かりがたよりの夜道を歩み始めた。