40歳88キロの私が、クールな天才医師と最高の溺愛家族を作るまで

どうしてこうなった

「ユーカ、はい、あーんして」
「あ、あーん……?」
「美味しいでしょう?マナ、絶対ここにユーカを連れてきたかったの!!」

(どうしてこうなった)

空港から、白髪のおじさまの車に乗せられてやってきたのは、日本にも数多くの支店がある有名パンケーキ屋の本店だった。
今回のハワイ旅行で、ぜひとも行きたいと、樹さんにリクエストをしていた場所ではあった。
そして、私の目の前には、SNS映えばっちりで有名な、生クリームたっぷりのパンケーキが並べられており、私は真横に座るマナちゃんに、食べさせてもらっていた。

「ねえ、ユーカ、写真撮ろう!!一緒に写って!」

と、彼女の自撮りに付き合わされている。
樹さんとのツーショットはさりげなく拒否することができたのに、彼女との自撮り会は力づくで進められた。

(こ、これが……JSというやつか……)

ちなみに、テーブルの反対側に樹さんとおじさまが並んで座っており……樹さんの視線が、ちくちくと痛かった。

「ははは、すまんねー。ユーカさん。うちの孫が」
「い、いえ……」
「改めて、私はケビンだ。よろしく」
「よろしくお願いします!」
「そして、そこにいる……って!こら!何をしているんだ!」
「動画撮ってるの」

いつの間にか、少し離れたところに立っていたマナちゃんが、スマホで撮影していた。

「ユーカさんとイツキの動画を撮るのはなしだと、あれほど言ったじゃないか」
「大丈夫よー加工するから」
「そういう問題じゃない!」
「くそじじい」

(ハワイっ子もくそじじいなんて言うのか)
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