宝物 番外編付き
「みなさん、黙っていなくなって申し訳ございませんでした。」

「くるみは、あの昭和銀行の頭取の娘と谷口に吹き込まれて、俺たちの前から消えたんだな?」

「だって! 缶詰工場が…」


「くるみちゃんは、蓮の事が大切だからこそ、身を引いたんだろう?」とお義父さん。

くるみは頷いた。


みわお婆さまはシクシク泣き出し、ティッシュで目頭を押さえていた。

「くるみちゃんがいなくなった日にな、
ワシの幼なじみのゲンちゃんが、10億をサヤマに投資してくれたんじゃあ。」

くるみは、ビックリしてお爺さまを見た。

みんな大きく頷く。

「え、だって谷口さんは会長も重役も麗花さんとの結婚を望んでるって…
麗花さんなら昭和銀行の後ろ盾もあるけど
私は、家族がいない【みなしご】だから…って」

「アイツ〜!! ぶっ殺せば良かった!!
ふぅ〜。くるみちゃん、
サヤマは昭和銀行との取引を切ったからな!
安心して戻ってこい! な!」とお義父さんが言ってくれる。


「くるみ、もうどこにも逃げないように明日婚姻届を出すからな!
ずっと片想いしてやっと婚約者になったんだ!
明日から家族になろう!」


「くるみちゃんは、ウチのお嫁さんよ!
もう、どこにも行かないで!お願い…」

「本当に、戻っても良いんですか?」


また みんなは 大きく頷いた。


蓮は首にぶら下げていたネックレスからくるみの婚約指輪を取り、くるみの左手にまた嵌めた。

くるみは、泣きながら蓮に抱きついた。

蓮もくるみをぎゅーと抱きしめた。
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