キャラメル頭の君と、1ヶ月の同居ラブ。
『僕の事も梨奈の事も気にしないで。綾音さんのしたいようにしたらいいんだよ』


あの日の律の言葉が何度も頭をめぐる。  
                  
                 
気付いたら、目から涙が溢れていた。  
               
                 
私……は。             
                  
                  
気持ちを伝えるだけなら、蒼の彼女になった梨奈さんへの裏切りにはならないはず。  
                   
                   
蒼も彼女がいながら私に応えようとするほど最低な男じゃない。     
                
            
なら……!            
                 
              
私が早く帰宅しすぎて、まだ帰ってきていない蒼を探しに家を出る。      
                 
                  
今の時間に加え、学校から家も近い。  
                 
                  
きっとすぐ近くにいる。

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