幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
「は、入った……」



さっきまであんなに緊張していたのに。

春馬くんの言葉一つで、リラックスしてシュートを打つことができた。

安堵する私の耳に、パチパチ、と手を叩く音が聞こえる。

私に向かって、春馬くんが拍手している。



「たくさん練習したんだね」



そう言いながら春馬くんは私の手を取る。

マメだらけになった私の手。

そのくらい練習したんだ、と自分でも驚いた。



「昨日はごめんね」



春馬くんが謝る。

凄く悲しそうな顔をして謝るから、戸惑ってしまう。



「美羽ちゃんは、南條くんのためじゃなくて、純粋に頑張っていたんだよね。それなのに、酷いこと言ってごめん」



春馬くんの言葉は決して多くはないけれど、私に対して『申し訳ない』って思いが伝わってくる。

そんな顔されたら、逆に申し訳ないような気がしてきた。


でも、今一番伝えたい言葉は。
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