幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
「好きな人いるの?」



もう一度問うと、琴音ちゃんはハッとしたように携帯へ視線を戻す。

それから、ポツリと呟いた。



「……いないよ」

「いないの?」

「うん」



そっかぁ。

好きな人はいないのか。

琴音ちゃんに好きな人がいたら、恋バナで盛り上がりたかったけどなぁ。

好きな人がいないなら仕方ないのか。



「好きな人出来たら教えてね」

「うん」

「応援するからね」

「うん」



……会話終了。

琴音ちゃんとは仲が良いけれど、たまに会話に行き詰まる時もあるんだよなぁ。

話しかけても適当な返事しかもらえないときもある。

普段は、いっぱいおしゃべりするんだけど、たまに会話にならないときもある。


私は冷めかけの甘々コーヒーを一口飲む。

冷めかけの甘いコーヒーってあまり美味しくないな。


そんなことを思っていると、琴音ちゃんがいじっていた携帯を机の上に置いた。
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