confused me

-Day 7-

「おはよう優里」


目覚めると横に彼がいて、少し疑問を持つ。
薬の影響で寝ていたのに、いつもと起きる時間帯が変わるだろうか。

小さな窓からは夕日ではなく、昼頃くらいの光が見える。


「今日は祝日なんだ」


「ああ、祝日...」


「君の寝顔を見ながら僕も少し寝てたんだ」


彼が私の腰に手を回して、体を密着させる。
眠いね、なんて言って笑った。


「あの娘、面白かったよ。汚い声出して死んだんだ。」


人がまた死ぬ。あまりにも現実味の無い言葉に、そっか、なんて返答。

実は彼も言っていないだけで、私の両親も死んでいるんだろう。

私の戸籍を消せる人間だ、隣国の家に住む2人くらい殺せて当たり前だろう。


「やっと二人になれたよ」


ふふっと、彼が嬉しそうに笑った。
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