confused me
「ふふ、甘えん坊だね、なんだか」


「......わかりません」


「好きだよ、ツンデレでもデレデレでも、病んでても僕のことを嫌ってても、他の人を好きでも」


また彼は私にすきだと言う。
何度も何度も聞いたその言葉が、もはや洗脳に聞こえてくる。

...いや、閉じ込めている時点で洗脳も何も無いな。

閉じ込められて異性と二人になってしまえば、私を殺すのも生かすのも彼だけとなってしまう。

つまり、彼に頼るしかなくなるのだ。


「あ...電話だ、誰からだろう」


彼のスマホが震える。
画面をちらっと見ると“深海魚”と書いてあった。

...他人に対して、軽く悪口ではないだろうか。


「なに?え、今から?」


不機嫌そうな彼が抱き寄せていた私の体を、もっと彼に密着させた。
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