confused me
「嫌だよ、もう昨日働いたし」


お仕事の話か、なんて一人予想する。
彼はマフィア。...人を平気で殺す職業。

そんな職業にも、当然ながら応援なんてことがあるんだろう。


「はぁ...別に行ってもいいけど、その代わり元々5日だった連休7日にしてもらうから。」


そう言って彼は眉間に皺を寄せながら電話を切る。
申し訳なさそうに私を見て、悲しそうな声で言った。


「ごめん、お仕事行かなきゃ」


「行ってらっしゃい」


「...寂しがってくれないの?」


「だって、またここに帰ってくるでしょ?」


嬉しそうに彼が笑って、カレーの食器を片づける。
慌ただしく出ていったかと思えば、テレビとゲーム機を抱えて戻ってきた。
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