エリート外交官の激愛~秘密の一夜で身ごもった子ごと愛されています~
【そんなに気を使わないでください。でもお寿司は家族全員好きなので嬉しいです。海翔は玉子とエビとイクラが好きです】

【わかった。海翔の好物は多めに注文しておくよ】


 瑞希から感謝を伝えるスタンプが送られてきて、メッセージのやりとりは終了した。

 トーク画面を閉じずに読み返し、布施は独り言ちる。

「嫌われてはいないよな……」

 願わくば、三年前のように自分に惚れてほしい。

 海翔の父親になるだけでなく、瑞希の夫になりたいというのが布施の想いだ。

 どうしたら瑞希の心を手に入れられるだろうと考え、小一時間ほど前の小堺の助言を思い出した。

(大声で愛を叫べと言われてもな。それは俺には難しい。どうすればいいのか)

 寿司だけでなく、ゴーゴーレンジャーの合体ロボも瑞希に買っていこうかと、真面目に悩む布施であった。



***

 外は冷たい冬の雨。

 家族が寝静まり、エアコンを消した居間は少し寒い。

 学生時代から愛用している綿入れはんてんを着た瑞希は、ソファに座って電話に出た。

 相手は真野。

 久しぶりの電話なのに、開口一番文句を言われてしまった。

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