エリート外交官の激愛~秘密の一夜で身ごもった子ごと愛されています~
『そうそう。その人が離婚しそうで、布施さんにアプローチしてきたんだって。五日前のことだよ。布施さんから聞いてる?』

「聞いて、ない……」


 二日前の日曜日に、布施が出前の寿司を取ってくれて一緒に食事をした。

 海翔ではなく、なぜか瑞希にゴーゴーレンジャーのおもちゃをプレゼントしてくれて、『これなら喜んでもらえるかと思ったんだ』という布施に吹き出した。

 女性へのプレゼントに合体ロボをチョイスするとは、クールで理知的な布施らしくない。

 けれどもプレゼント選びに悩んでくれたことがとても嬉しかった。

 もしかすると瑞希を好きだという言葉は本心なのかも……そのように思い始めたところであったのに、京香が布施の前に戻ってきたとは。

 楽しかった日曜の夕食中、実は布施が京香のことを考えていたのではないかと、勘繰ってしまう。

 瑞希は胸に痛みを覚え、焦燥感に駆られた。

(布施さんを取られる)

「京香さんは布施さんを忘れられなかったんだね。ふたりはよりを戻すのかな?」

 充分にショックを受けていたが、動揺を隠して問いかけた。

 けれども真野には見透かされる。


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