エリート外交官の激愛~秘密の一夜で身ごもった子ごと愛されています~
 言い出せなかったのは、潤一がプレゼントしてくれた靴であったからだ。

「大丈夫です。ちょっと靴擦れしただけですから。食品館を回るくらい平気です」

 強がって笑顔を向けたのに、潤一に「駄目だ」と言われてしまった。

「きゃっ!」

 潤一が瑞希を横抱きに抱え上げる。


「海翔、ベビーカーを押してくれるか?」

「うん、いいよ」


 周囲の人の目を気にして「下ろして」と言う瑞希を無視し、潤一はエスカレーター近くにあったベンチまで移動すると、そこに瑞希を座らせた。


「ここで休んでいてくれ。食品館で買い物を済ませてくる。絆創膏も買ってくるよ」

「すみません……」


 眉尻を下げ、潤一の提案を受け入れる。

「帆香は私がみていますね」

 そう言ったのに、「起きて泣いたら、抱っこするのも大変だろう。連れていくよ」と気遣われた。

 申し訳ないと思いつつも、頬が綻ぶ。

(こういう優しさって、染みる……)

 潤一が子供ふたりを連れていなくなると、五分と経たないうちに、瑞希に声をかける人が現れた。

「ニーハオ」

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