エリート外交官の激愛~秘密の一夜で身ごもった子ごと愛されています~
そこまでなら勘違いを指摘するだけなのだが、話が妙な方へ進む。
「ホテルはどこ? 今夜、僕もそこに泊まっていい?」
瑞希の笑みが固まった。
異国の地で心細さを感じている女性ツーリストを狙い、情事に持ち込む……彼の目的は最初からそれであったようだ。
(日本について熱く語った自分がバカみたい)
「大学生? 可愛いね。僕、アジアの女性が大好きなんだ。簡単に信じ……いやいや、素直でいい子が多いよね。そうだ、名前を聞いていなかった。僕はケビン。君は?」
手を握られて鳥肌が立った。
焦って手を振りほどいたその時、行き交う人の向こうから、「おい!」と声がした。
買い物袋を肩にかけ片手でベビーカーを押し、もう一歩の手で海翔を引っ張るようにして急ぎ足でこっちに向かってくるのは潤一だ。
瑞希のもとまで戻ってきた彼は、ケビンを睨みながら言う。
「俺のかわいい妻に魅了されたのか?」
「えっ」と慌ててベンチから立ち上がったケビンに、瑞希も言う。
「夫と子供たちです。私は大学生でもツーリストでもないですよ。パリに住んでいますので案内は結構です」
「ホテルはどこ? 今夜、僕もそこに泊まっていい?」
瑞希の笑みが固まった。
異国の地で心細さを感じている女性ツーリストを狙い、情事に持ち込む……彼の目的は最初からそれであったようだ。
(日本について熱く語った自分がバカみたい)
「大学生? 可愛いね。僕、アジアの女性が大好きなんだ。簡単に信じ……いやいや、素直でいい子が多いよね。そうだ、名前を聞いていなかった。僕はケビン。君は?」
手を握られて鳥肌が立った。
焦って手を振りほどいたその時、行き交う人の向こうから、「おい!」と声がした。
買い物袋を肩にかけ片手でベビーカーを押し、もう一歩の手で海翔を引っ張るようにして急ぎ足でこっちに向かってくるのは潤一だ。
瑞希のもとまで戻ってきた彼は、ケビンを睨みながら言う。
「俺のかわいい妻に魅了されたのか?」
「えっ」と慌ててベンチから立ち上がったケビンに、瑞希も言う。
「夫と子供たちです。私は大学生でもツーリストでもないですよ。パリに住んでいますので案内は結構です」