エリート外交官の激愛~秘密の一夜で身ごもった子ごと愛されています~
『今度、飲みに行こうよ。海翔くんはご両親に預かってもらって。母親もたまには息抜きしないとね。また連絡する』

「そうだね。真野ちゃん、間に挟んでごめんね」

『あ、それそれ。人を挟むと時に間違った情報が伝わるし、布施さんと直接話した方がいいんじゃない?』

「や、それは――」

『そう思ったから、瑞希の連絡先、小堺さんに預けた。布施さんから電話がいくかも。じゃあまた今度ね』


驚く瑞希の声を最後に、電話が切れた。

鼓動がドクドクと煩く鳴り立てる。

(布施さんから連絡がきたらどうしよう……)

否定しようとは思うが、はたしてすんなりと信じてくれるだろうか。

布施は仕事面において慎重で、色々なパターンの問題を想定し先回りして準備するタイプだ。

それが上手だからこそ、交渉ごとにおいて有利に進められる。

彼が有能な外交官だと評される一因である。

(私が否定しても、確信を得るまで追及の手を緩めてくれなそうで不安)

携帯電話を握りしめて佇んでいたら、海翔に大きな声で呼ばれた。

「ママー! こぼちた」

見れば、ストローマグの蓋が外れて麦茶を被ってしまったようだ。

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