エリート外交官の激愛~秘密の一夜で身ごもった子ごと愛されています~
開けないでといつも注意しているのに、中の氷を食べようと勝手にそういうことをする。

見てくれているはずの瑞希の父は、おしぼりを手に慌てるばかりで、こういう時にはあまり頼りにならない。

子育てはハプニングと隣り合わせで気を抜けず、いつだって慌ただしい。

「大変、着替えさせないと!」

ゆっくり悩んでいる暇もなく、瑞希は息子のもとに駆け戻るのであった。



布施から電話がくるかもしれないと気にしながら半日を過ごしたその夜。

パジャマ姿の瑞希は、お風呂上がりで濡れた髪を拭きながら居間に戻った。

海翔は先に上がらせて、着替えは母に頼んだ。

とっくにパジャマを着ていると思ったのに、海翔はオムツ一枚の姿でおもちゃの剣を振り回し、ゴーゴーレンジャーのDVDに夢中だった。

瑞希の母が困り顔で海翔に声をかけている。


「そろそろパジャマ着よう。風邪引くよ」

「パジャマ、きりゃい!」

食卓テーブルで晩酌中の父が、母を援護する。

「はだかん坊のヒーローはいないな。武装しないと負けちゃうぞ」

「イヤ、着にゃい! 海翔、かちゅ」


< 65 / 224 >

この作品をシェア

pagetop