エリート外交官の激愛~秘密の一夜で身ごもった子ごと愛されています~
夕焼けにはまだ早いが、手を繋いでいる親子の影が長くアスファルトに伸びている。
「おっちいね!」
「うん。海翔が大きくなった。ママもだね」
影を見てはしゃぐ息子に、心が慰められた。
(大丈夫。私は何度も否定したし、もう布施さんに会うこともない。今後は海翔を育てることだけ考えればいい)
そう思っていたのに――。
住宅街の車線のない細道を進んでいると、ふいに後ろから声をかけられた。
「森尾」
驚いて振り向けば、足早に近づいてきた布施が瑞希の前で足を止めた。
「えっ……」
後をつけてきたのかと目を見開き、咄嗟に海翔を抱き上げる。
(隠さないと……)
海翔の顔は布施似なので、見られてはいけないと思ったのだ。
けれども瑞希の腕の中で、海翔が体を捻って振り向いてしまう。
保育園で他児の保護者とも日常的に接しているせいか、海翔は見知らぬ大人にも臆することはない。
母親の緊張も感じ取れず、興味のままに「おじしゃん、だぁれ?」と声をかけてしまった。
その聞き方にも瑞希は慌てた。
「海翔、おじさんはちょっと……お兄さんと呼ぼうか」
布施が苦笑する。
「おっちいね!」
「うん。海翔が大きくなった。ママもだね」
影を見てはしゃぐ息子に、心が慰められた。
(大丈夫。私は何度も否定したし、もう布施さんに会うこともない。今後は海翔を育てることだけ考えればいい)
そう思っていたのに――。
住宅街の車線のない細道を進んでいると、ふいに後ろから声をかけられた。
「森尾」
驚いて振り向けば、足早に近づいてきた布施が瑞希の前で足を止めた。
「えっ……」
後をつけてきたのかと目を見開き、咄嗟に海翔を抱き上げる。
(隠さないと……)
海翔の顔は布施似なので、見られてはいけないと思ったのだ。
けれども瑞希の腕の中で、海翔が体を捻って振り向いてしまう。
保育園で他児の保護者とも日常的に接しているせいか、海翔は見知らぬ大人にも臆することはない。
母親の緊張も感じ取れず、興味のままに「おじしゃん、だぁれ?」と声をかけてしまった。
その聞き方にも瑞希は慌てた。
「海翔、おじさんはちょっと……お兄さんと呼ぼうか」
布施が苦笑する。