世話好き女子がクーデレ男子を愛育した結果 1




「お、大きいっ……」



 あかりは馬鹿デカイ校舎を前に、ドン引きしていた。


 家事全般を終えたあかりはバスに乗り、小平学園の前に辿り着いたのは午前十時を過ぎた頃だった。
 保冷バックに入ったお弁当を片手に、門の中に恐る恐る入る。


 小平学園は県でトップクラスのマンモス校だ。通う生徒の多い分、校舎がめちゃくちゃ大きく立派だ。
 体育館の数も第一から第四まであり、総一郎が何処にいるのか分からない。


 あかりはとりあえず、門付近を歩いていたジャージ姿の男子生徒に声を掛け、なんとかバレー部の居場所を聞き出すことに成功した。



「総一郎くん、頑張ってるかな」



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