世話好き女子がクーデレ男子を愛育した結果 1
そして、隼也の土下座と同時に体育館内が騒がしくなった。
どうやら練習試合が終わったらしい。
どんどん人が出てくるのに、隼也は土下座をやめるどころか、余計に地面に頭をめり込ませている。
あかりはこの状況をどうしていいのか分からず涙目だ。
「あ、あのっ、頭上げてくださいっ……私別に謝られるようなことしてないので……」
「だってアイツ、貴方の家に住み着いてるんですよね!? しかも世話までさせてるとか……!! ほんと、よく言って聞かせますし、今日にでも引き摺って連れ帰るんで!!」
「そっ、そんなぁっ」
あかりはガーンとショックを受ける。
あかりの今の生き甲斐は総一郎の世話だ。総一郎を取り上げられてしまったら、あかりは何を世話して生きていけばいいのか。