離婚するはずが、極上社長はお見合い妻に滾る愛を貫く
 今は短くそう答えることだけにとどめて、彼の隣に立ってパートナーの務めを果たした。

 しかし七尾さんの言葉を聞いたせいか、心からの笑みを浮かべることはできなかった。

 そばにいてこんなに悲しいなんて……。

 離婚を切り出してから、ふたりの関係が大きく変わった気がした。彼は今までよりも、ふたりで過ごすなにげない時間を以前よりもっと大切にしてくれるようになったみたい。

 わたしもそんな彼と過ごす時間が好きだった。

 いい方に関係が変化したと思っていたけれど、その思惑がお互い違ったのかもしれない。

 彼は会社や名誉のため。わたしみたいに恋をしているからと言うわけではなかった。だからわたしの望むような未来は手に入らない。

 一度期待してしまった分、余計に心の傷が深くなる。

 もう限界かもしれない。

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