離婚するはずが、極上社長はお見合い妻に滾る愛を貫く
「遅くない。最初は会社のために白木家との繋がりが欲しかったとしてもいいじゃない。大切なのはこれから先のことじゃないの?」

「でも、わたしは」

 どうしたいんだろう。好きになってもらえないからって、自分の気持ちを伝えなくて本当にいいのだろうか。

 どんな形でも彼がわたしのことを大切にしてくれていたのは事実。そんな彼に対して、本当の理由も告げずに離婚したいだなんて失礼じゃないのか。

「和歌、自分が本当にどうしたいのかはっきりさせなきゃ。二度と会えなくてもいいならそれでもいいけど」

 唯はそう言うとソファにかけてあったブランケットを取って横になった。彼女だって本当はこんなこと言いたくなかっただろう。

 でもふがいないわたしのことを思って後悔しないようにアドバイスしてくれたのだ。


 本当にどうしたいのか……。

 それから毎日、わたしは考え続けた。

 隣の部屋からは物音がしない。何度かベランダに出たけれど人の気配は一切感じなかった。彼は部屋には帰っていないようだ。

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