離婚するはずが、極上社長はお見合い妻に滾る愛を貫く
「わたしそんなふうに言ってもらう価値ないです。大切にされているってわかっているのに、その上愛されたいなんてわがままだってわかってる、だけど――」

「待って、和歌! 君はどうしても俺と離婚したいんだよな?」

 慶次さんはとても慌てた様子だった。確かにそうだろう。普通の離婚理由とはかけ離れているから。

「はい。慶次さんがわたし以外の人のことを好きなのに、それをそばで見ていなくてはいけないなんて、わたしにはつらすぎます」

「いや、ちょっと。どういうことか説明して。俺の好きな人って誰?」

「隠さなくてもわかっているから。七尾さんだよね」

「はぁ、七尾? ないない、絶対ない」

 思い切り否定する慶次さんだったが、わたしは自分の耳で聞いたことを話す。

「沖縄旅行が中止になって家にいた時七尾さんが『奥さまのことどうにかしてください』って言って、慶次さんが七尾さんに『お前のためにも早くなんとかする』って」

「それのどこが……あぁ~」

 なにかを納得したみたいだったけれど、わたしはまだ証拠を突きつける。
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