離婚するはずが、極上社長はお見合い妻に滾る愛を貫く
「だって慶次さん、いつまで経ってもわたしのこと女性として扱ってくれなかったじゃないですか」
「ん? 女性としてって……ああ、そういうことか」
納得されたらそれはそれで恥ずかしい。顔がどんどん熱を帯びていくのがわかる。そんな顔を見られたくなくて慌ててうつむいた。
今まで言えなかったことがやっと言えたという安堵感と、それ以上の恥ずかしさにいたたまれなくなる。
「和歌、それって俺が手を出さなかったことが原因ってこと?」
わたしは声を出さずに頷くだけで精いっぱいだった。
「なんだよ、俺が思い切り我慢してたことが逆効果だったってことか」
顔を上げると慶次さんはがっかりした様子で肩を落としていた。そこでわたしにきちんと説明してくれる。
「和歌が俺と結婚したのは二十歳だっただろ。それまで恋愛らしい恋愛もしてこなかった。違う?」
「いいえ、その通りです」
今さら隠しても仕方ないので素直に返事をする。
「それなのに俺みたいな年の離れた男と結婚することになってしまって、すぐにそういう関係を持つのに抵抗があると思ったんだ」