離婚するはずが、極上社長はお見合い妻に滾る愛を貫く


「和歌、愛してる」

 耳元で急に囁かれてドキッとした。わたしがビクッと彼の膝の腕で跳ねると彼はクスクスと笑った。

「じゃあ次は和歌の番。どうぞ」

「え? わたしも?」

「もちろん」

 慶次さんはいたずらめいた顔でわたしを見つめる。期待を込めた目で見られるとなかなか言いづらい。顔がどんどん熱くなっていく。けれど言わなければ許してくれないだろう。

「愛しています。慶次さん」

 かぁっと顔に熱が集中する。

「はぁ、俺の奥さんはかわいいな。でも夫婦なんだから言葉以外にも伝える方法はあるよな」

 なんだかさっきよりも恥ずかしいことが起こりそうな予感がする。もちろんその予感は的中するのだけれど。

 言い終わるか終わらないかくらいの時に、彼がわたしにキスをした。

 軽いものだったが、にっこりと笑っている。どうやらわたしにも同じようにしてほしいとのことだろう。

 しかし自分からキスするとなるとなかなかハードルが高い。

「目をつむっててもらえますか?」

「わかった」

 慶次さんはわたしが言った通りちゃんと目をつむってくれた。深呼吸をして顔を寄せる。呼吸を落ち着かせてゆっくりと彼の唇にキスをした。
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