幸せな呪い

もしかしたら私だってとうや君と同じようになっていたかも知れない。

ただちょっと運が良かっただけで、こうして元気で……元気過ぎて炎上しちゃう痛い大学生になれたのだ。


『誰もが元気な明日を迎えられる保証はありません。
それを想像できない人の言葉で、Uさんが傷ついているのだとしたら、僕はSNS流の呪いをかけたいと思います。コホン。
医ケア児とその家族を社会のお荷物扱いする人間には、ママとかおばあちゃんとか大事な人からアカウント名で呼ばれてしまう呪いをかけておくかんな!
そしてUちゃんには好きな人と一緒にいる時や大事な時に限って無音無臭のおならが出る呪いをかけておくかんな!』


ユーモアたっぷりの呪いに、憂鬱な気分も吹っ飛んだ。

席に届いたばかりの果肉たっぷりイチゴチューハイを撮影し、私はこうツイートした。きっと、これだけで通じるはず。


「いろんな言葉、励まし、呪い、全部受け止めた。これからイチゴチューハイで流し込む!
イチゴ好きの仲間に幸あれ!」


FIN

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