夏の終わり〜かりそめの恋人が、再会したら全力で迫ってきました
「いえ、謝られても困ります」
「彼が帰って来れないのは、私のお願い事のせいでもありますので」
「お願い事ですか?」
「詳しくはお話出来ないのですよ。情報漏洩するわけにいかないので、申し訳ありません」
「理玖に危ない事させてるんですか?」
「まさか、一般人に危険な真似はさせませんよ。ちょっとした情報収集をお願いしてるだけなのでご安心ください」
「それでも、危険な事じゃないんですか?」
「久世の後継者になるなら、これぐらいやって頂かないと、私が警視総監になった暁には、ウィンウィンの関係でいたいもので」
つい最近も、聞いたね。
上流階級の男達って、ウィンウィンの関係が好きなのかしら?
「はぁぁ、警視総監ですか⁈すごいですね」
「あなたの夫となり、久世の名で裏で暗躍するのも魅力的でしたがね…私は彼のように人に好かれるタイプでもないですし、真っ直ぐな性格ではないので、内部組織で腹に一物どころ曲者揃いの同僚を出し抜きトップに立つのが性に合ってるのですよ」
この人が、婚約者じゃなくてよかったとホッとすると、また、笑われる。
「本当に、あなたは可愛らしい。考えてる事が顔に出てますよ。曲者揃いに立ち向かう私にはあなたのような癒しが必要な気がしてきました。私に乗り換えませんか?」