夏の終わり〜かりそめの恋人が、再会したら全力で迫ってきました

リビングらしき部屋の窓沿いにもソファがあり、中央には応接セット。そのテーブルには、高級感あるラベルが貼られたシャンパンが冷やされていて、それに合わせたおしゃれなおつまみの数々。

隣の寝室を覗けば、うーん…いろんな意味で気品あるピンクとしか言えず、そっと手前でドアを閉める。

浴室の手前にあるウォッシュルームは、大きな鏡がはめてあり、水回りも広々としていて、アメニティグッズも高級ブランドの物で充実している。

そして浴室は外が一望できるガラス張りの室内で、部屋ですかと思うような広さ。

普段なら、絶対泊まることのない部屋に落ち着かず、あちらこちらと移動しながら座ったり立ったりと忙しくしていた。

「緊張してるのか?」

ドアに寄りかかり、腕を組んで笑っている理玖。

「終わったの?」

高級腕時計の針を見せ、ガラス面を指先で鳴らす姿は、イケメンだから許される絵だ。

「ちゃんと、爺さん達も見送ってここにきたから、安心しろ」

何が安心しろなのかはわからないけど。

広いソファにドサっと腰を落とした理玖は、セットしていた髪を無造作に乱し、ネクタイを緩め上のボタンを一つ外した。

ほんと、ひとつひとつと動きがイケメン過ぎて、私の心を乱す憎らしい男だ。
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