夏の終わり〜かりそめの恋人が、再会したら全力で迫ってきました
「祖父と喧嘩して、ここに来たので…仲直りできたらと思ってます」
「まぁ、いいんじゃないかしら。お爺さまも亜梨沙ちゃんと仲直りしたいと思ってるわよ」
「だといいんですけどね」
そんな話をしていると、理玖がやってきてお手伝いは終了し、2人で歩いて向かった。
もう、当たり前のように自然と手を繋いでいる。お互いに、その理由を確認するには、もう一歩踏み込めない、この島にいるだけの関係だからだろう。
趣味で陶芸している方だと、勝手に思っていたら、なんと、陶芸家として活動している方だった。
親切に教えてくださって、不恰好ながら湯呑みが形になった。
「焼きにいれておくから、明後日以降いつでも取りにおいで」
「ありがとうございます」
帰りの道中、理玖が、また不機嫌そうに歩いている。
「どうしたの?怒ってるよね?」
「怒ってない」
「怒ってるじゃん。言いたいことがあるなら、言ってくれないとわからないわよ」
「…あの湯呑み、男物だよな!」
「うん。お爺さまにあげようと思って、頑張って作ってみた」
「なんだ、爺さんかよ」
「そう。ここに来る前に、ちょっと喧嘩しちゃって、仲直りのきっかけになればいいかなって
「理玖は?何作ってたの?」